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六義園
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    2020年11月30日更新

天保一分銀 PCGS-MS65 今週の映えコイン 11月30日

今週の映えコインは、「天保一分銀」。

今の時代の貨幣しか知らない人からすると"四角い貨幣"には驚きますよね。1868年に明治政府に変わり、新貨条例とともに正円形の貨幣が続々と発行されました。

それ以前だと、時代劇でもよく出てくる悪代官が饅頭の下に仕込む、いわゆる山吹色の"小判"の印象が強いと思います。でも小判は今も尚、なかなか手にし難い代物です。

小判ほど大きくはない天保一分銀ですが、表面の中心に「一分銀」と力強く打たれ、その周囲を20枚の可愛らしい桜の花弁が配されています。そのギャップが、れと美にはたまりません。特徴のある書体と決してなめらかではない角の切り口。光り輝く貨幣に目を奪われがちですが、和紙で包まれたまま、空気に触れた部分にのみ付いた微かなトーンが時代の移り変わりを静かに物語っているのかなぁ、と天保一分銀を眺めながら想いを馳せるれと美でした。

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レトロかきこ さつまいも 2020年11月25日

先日、お客様より自家製のさつまいもを頂きました。ありがとうございます!

御行儀よく並んだお芋達。丹精込めて作られたお客様の姿が浮かびます。
一か月くらい寝かせておくと、グっと甘くなるのだそうです。首を長〜くして、待ちたいと思います♪

さつまいもといえば、焼き芋ですね!
石焼き芋ばかりは家でできないので、周ってくるのを楽しみにしています。
「い〜しやーきいも〜」の売り声は、その独特な節回しから、ひと昔前にタイムスリップしたような気分になりますが、それもそのはずで、戦後の引き売りから現在に続いているのだそうです。
売り初めはいつだったかというと、江戸時代後期。当時の売り文句は「栗より美味い十三里」。これは、栗(九里)より(四里)うまい十三里(九+四)という意味で、駄洒落から来た文句なのだそうです。なんとも江戸っ子らしい呼び込みですね!

江戸時代の作り方には、鋳物や鉄製の平鍋にサツマイモを並べ、かまどの上で焼く「かまど焼き」、丸ごと焼く「まる焼き」、いくつかをハス切りにして焼く「切り焼き」がありました。江戸っ子の好みは、まる焼きだったようで“○焼き”の看板が多く見られたそうです。江戸庶民の味代表のお蕎麦は1杯16文で、今のだいたい300円台。焼き芋は、さらにお安く1本4文ですから、現在の80円ほど。貧しい人から裕福な人まで幅広く人気がありました。焼き芋屋の売り上げは多く、一冬一軒20〜30両から100両にもなったそうです。
当時、城下町の治安を守るために町ごとに設置された警備の木戸番が、昼間内職で草鞋や駄菓子などと一緒に焼き芋を売っていたようですが、副業のレベルを遥かに超えていてびっくりです!明治30年代には、東京に830軒ほど小売店があったとか。まさに焼き芋ブームですね!

大正時代になると「壺焼き」が主流になります。壺は、陶器や鉄筋にセメントを用いた左官業者の仕上げる特注品もあり、川越にある老舗業者の使用していたものは、上部には鉄蓋、下部には吸気口のあるコンクリート土台。内部には、木炭やコークスなどの燃料を入れ、S字の釣具で繋いだ芋を、針金に吊り下げ焼いていたようです。

太平洋戦争が始まると、さつまいもは統制品となり、焼き芋店は危機的状況に。終戦から5年遅れた昭和25年に、やっと統制品から外れましたが、かまど焼きや壺焼き店などの店舗はなりをひそめ、現在の石焼き芋が、リヤカーを使った引売りで登場します。

石焼き芋は、ご存知の通り鉄製の箱の中に小石を敷き詰めて焼きますが、その石には、大磯の浜でとれる1センチほどの"大磯三分"と呼ばれる小石が良いとされました。芋への熱が均等に伝わることから、今でも推奨されています。石や芋が入った鉄の箱は、かなりの重さになるため、丈夫な特注品のリヤカーも作られたということです。

現在の焼き芋は?というと、もう10年くらい前からになるのか、気がつけば、スーパーの片隅で焼き芋器が見られるようになりました。当初は保温器?と思ったものの、焼き上がり時間が出ていて、出来上がったらしいお芋は、ほかほかと美味しそうに焼けていました。
平成、令和と年号が2回も変わっているので、焼き芋屋さんも静かに変化の時期を迎えているのかもしれません。

昨冬、石焼き芋屋さんの軽トラが周ってきたのは一度だけでした。夕食もデザートも食べ終え、食休みをしていた時に、唐突に遠くから「いしやーきいもー」が聞こえてきたのです。買おうかどうしようかと迷っているうちに、音が近づいて来て止まりました。近くに止まることなど滅多にないので、これは運命!と慌てて財布を持って飛び出しました。
販売ルートの最後だったらしく、残り少ないお芋でしたが、紅はるか、紅こまち、安納芋の3種3本で1200円でした。小さいのも混じっていて、ちょっと割高と思いつつも、前に買った時は1本500円だったから今回はお得だった!と頷くのでした。パチパチと木材の焼ける音、焦げ臭いような匂いが漂う中、おじさんが煤けたストーブから湯気たっぷりのお芋を次々取り出して新聞紙にくるんでくれます。冷たい夜の空気に、渡された焼き芋の熱が手のひらにじわじわと伝わって特別な物に感じます。
お芋を割ると、中は見事な黄金色。皮の焦げ具合もほくほく感もやはり特別でした。この冬も来てくれることを願います!

参考文献『江戸・東京の焼き芋屋の移り変わり』井上浩著

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軽井沢だより 旧三笠ホテル 2020年11月24日

コロナ禍のなか迎えた三連休ですが、軽井沢を訪れる方達が数多く見受けられます。
トレッキングや散策、サイクリングやツーリング、マスクをしっかり付けて、コロナ対策は万全に見え喜ばしい限りです。

軽井沢にお越しの皆さんが立ち寄られる、昭和55年5月(1980年5月)に国の重要文化財に指定された、旧三笠ホテルが有ります。
開業は明治39年(1906年)5月、木造2階建て30室のホテルで、純国産西洋建築であった事から多くの皆さんに愛されたホテルです。
1970年に閉業、以降は文化施設として活躍しておりましたが、現在は、耐震工事などが行われ、令和6年3月の再開を目指しています。

私も学生の頃、宿泊した事がございます。横浜のニューグランドホテルと似た匂いがしていた記憶がございます。
秋口日がな一日、遊び疲れホテルに戻り夜の帷が降りる少し前、廊下に出るとボンヤリした廊下の奥に白い帽子、半袖の開襟シャツに半ズボンの子供が、虫取り網を持って立っています。
もしや、この子があの有名な「蝉取り坊や」かと慌てて走りましたが、廊下の角を曲がると姿はございませんでした。
昼間、元軽井沢飛行場(箱根土地開発の堤康次郎氏が作った民間飛行場 昭和2年から東京と軽井沢を結び所要時間50分であったそうです。今は影も形もございません)の辺りを歩いた折、あの虫取り網を持っている子を見たなあと思い出し、汗が一瞬で退いた事を懐かしく思い出しました。

旧三笠ホテル辺りの散策は、コロナとは無縁だった頃を実感出来るものと存じます。
寒さを楽しむのも軽井沢流かもしれません。

※昭和9年に鉄道省より出版された『観光地と洋式ホテル』によりますと、旧三笠ホテルの昭和初期の宿泊料等は下記の通りです。

料金

宿泊料
(歐式)一人室浴室付 9円
    二人室浴室付 9円
    一人室浴室無 4〜6円
    二人室浴室無 6〜8円
(米式)一人室浴室付 15円
    二人室浴室付 17〜18円
    一人室浴室無 7円50銭〜12円
    二人室浴室無 13〜17円
食事料
  朝 1円50銭、晝(昼)2円、晩 2円50銭、茶菓 50銭

(国立国会図書館ウェブサイトより)

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レトロかきこ 駒込・六義園 2020年11月22日

東京は連日気温が高く、日中は半袖でも過ごせる日が続いていますが、自然は少しずつ秋から冬への準備を始めています。

そんな東京で、紅葉狩りを楽しむならここ。
文京区駒込にある六義園という、江戸期に造られた日本庭園がまもなく見頃を迎えます。

弊社で開催している「古民家で愉しむレトロコイン展」会場の上野桜木あたりから山手線で4駅、約30分ほどで行ける自然豊かな庭園で、東京の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。

さて、連休初日の昨日は、東京・帝国ホテルにて「銀座コインオークション」があり、レトロコインの店主も参加させて頂きました。帝国ホテル内随一の大広間を、畝りをあげて天に昇る龍のごとく、次々と高値を更新していくコインの姿に、初参加した二十数年前の情景が脳裏に蘇えったそうです。皆を魅了するその圧倒的存在感は昔と変わらず、感慨多端と昂揚する店主なのでした。

この真っ赤に色づいた紅葉を見ていると、ちょうどいま話題の『鬼滅の刃』に登場する煉獄さんを想起させ、彼の名言が浮かびます。

"己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと 心を燃やせ、歯を喰いしばって前を向け"

"老いることも死ぬことも 人間という儚い生き物の美しさだ 
老いるからこそ 死ぬからこそ 堪らなく愛おしく尊いのだ"

(©吾峠呼世晴/集英社『鬼滅の刃 8巻』より引用)

レトロコインスタッフ一同も、熱い思いを胸に、各々が自分の責務を全うし、皆さまのお役にたてるよう頑張りたいと思います。この連休が皆さまにとって良い時間となりますように!

取材・写真:やまぐち美術 2020年10月16日撮影

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軽井沢だより
軽井沢だより

軽井沢だより 浅間山 2020年11月17日

朝の冷え込みが厳しい軽井沢、
代償は見事に澄み切った青い空、
浅間山が夕陽に映えます。

駅では、トレッキングの方達が行き交い、今日の思い出に花を咲かせ帰路に着く。車中はきっと白川夜船でしょうね・・・
一瞬でもコロナを忘れられ何よりです。

次は、ワイワイガヤガヤ出来るようになればと祈っています。

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イギリス 5ポンド金貨 1937年 NGC-PF64CA 今週の映えコイン

今週の映えコインは、大英帝国の5ポンド金貨。NGC社により「PF64CAMEO」と評された金貨は、1937年銘ジョージ6世のプルーフ貨です。

その深遠な光沢、立体的な質感、指が完全に写り込む鏡面状の出来映え、いずれも現代のプルーフ貨と見紛うばかりの美しさです。KMカタログでは5,500枚の発行。NGCのランキング集計である「NGC Census」によれば、このコインが該当する"PFCA"で237枚、梨地部のつや消し感が濃い上位に位置づけられる"PFUC"で104枚の鑑定が有り、また梨地部のつや消し感が薄い下位カテゴリの"PF"149枚を含めれば、67を筆頭に66、65と132枚上位に位置するコインが存在します。ちなみにPR66UCの落札価格は、高騰を続けいよいよ55,000USドルを超えたと聞きます。64ゆえに多少のスクラッチがありますが、上を見たらキリが無し!

一般的な「プルーフ貨幣」の意味を調べると「特製の極印を使って鋳造した貨幣」や「コレクター向けに特殊仕上げをした貨幣」と出てきます。この5ポンド金貨も平面部分が鏡面加工されており、縁に配された通称"馬の歯"が重厚感を醸し出しています。センターに配置されたMatte状のジョージ6世の強い眼差しは未来を見つめているのでしょうか。ProofとMatteのコントラストにより浮き立った凛々しい顔立ち。まさに美しさ倍増です。

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鬼滅の刃
鬼滅の刃

『鬼滅の刃』 大正のお金 2020年11月11日 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

今話題のアニメ『鬼滅の刃』すごい人気ですね!映画も大ヒットで、ご覧になられている方も多いのではないでしょうか?

人伝てに面白いアニメがあるよ!と聞いたのは夏頃だったか…その舞台が"大正"と聞いて、レトロに過敏なスタッフは、思わず見てしまったのでした。

物語は、大正時代。
亡き父に代わり、炭を売って家計を支える少年、炭治郎は、ある日、家族を鬼に皆殺しにされてしまいます。唯一生き残り、しかし鬼と化してしまった妹の禰豆子を人間に戻すため、鬼殺隊の剣士となり戦っていく…というお話ですが、笑いあり、涙あり、固唾を飲む展開の数々に、目が離せなくなっていた矢先、コインと紙幣が登場しました!

鬼殺隊で炭治郎と同期の女の子、カナヲの過去エピソードの中です。
貧しい生活から親に売られ、人買いに連れられ橋を渡っていた時、腰縄をされた子供を不思議に思った鬼殺隊の剣士である姉妹が声をかけます。親が売ったという男の言葉に妹しのぶは顔色を変え、男にお金を投げつけ、カナヲを連れ去るというシーン。
さて、アニメの時代考証はどうなのか、早速検証してみました!コマ送りで、投げられたお金を確認すると…。

 旭日50銭銀貨 大正3年(明治39年〜大正6年)
 新10円金貨(明治30年〜明治43年)
 新5円金貨(明治30年〜昭和5年)
 新1円銀貨(明治7年〜大正3年)

 甲号兌換銀行券裏猪10円(明治32年〜昭和14年)
 大正兌換銀行券中央武内5円(明治32年〜昭和14年)
 大正兌換銀行券1円(大正5年〜)
 大正小額紙幣(大正6年〜)

少なくとも上記確認することができました。50銭は年号までしっかり出ていて驚きです。大正初期の1円は、現代の1000円ほどとも言われますから、かなりの大金になりますね。

判定不能なものもあり、円銀は微妙かもしれませんが、結構忠実な時代考証がなされています。
数秒で流れてしまうシーンにも拘らず、細かに再現されているなんて凄いです。

作者の先生、アニメを製作されている方々の熱量のハンパなさに、色々な意味で心が揺さぶられました。お話が気になった方、古銭が気になった方、ぜひ『鬼滅の刃』見てみてくださいねー!

画像は『鬼滅の刃 25話』©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotableより引用。

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軽井沢だより
軽井沢だより

軽井沢だより 小諸・懐古園 2020年11月10日

コロナ禍は去らず軽井沢周辺は、紅葉最盛期を迎えました。
皮肉な事に、今年は何処も例年に無く美しい錦を結んでいます。
今冬は寒い冬が予報されていますが、寒さへの覚悟を求めているようにも感じます。

霜が庭を覆い辛うじて残っている紅葉の葉に、氷の結晶がしがみつき、プリズム効果と相俟って、誠に美しい晩秋の光景が広がり、散歩の疲労が薄らぎます。
朝の気温が既にマイナスになり始めました。
越冬用の厚い羽毛に変えるべく渡りを除いた鳥達も忙しそうで、熊を始め四つ足達も脂肪獲得に勤しんでいます。
そして更に美しい季節が始まります。

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軽井沢だより
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軽井沢だより 浅間山 2020年10月27日

秋が深まると時として濃い霧が立つ。翌朝は冷え込む。
木々が錦に染まりだし本格的な冬が近づいている。空が蒼い・・・

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